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森林鉄道の時代

10月22日の『日本経済新聞』朝刊の文化欄で、森林鉄道が取り上げていましたね。タイトルは「森林鉄道 消長の軌跡」で、執筆者は、林野庁OBで石巻専修大学客員教授の矢部三雄氏です。

矢部氏は、日本森林林業振興会秋田支部・青森支部編『近代化遺産 国有林森林鉄道全データ(東北編)』の編集に携わっておられますが、今回はその時の作業の様子を書いておられます。

以下、部分的に引用しましょう。なお、下線はDPLが引用に際して引きました。

(前略)
青森、秋田、岩手、山形、宮城の5県を管轄する東北森林管理局管内には、本線、支線、分線合わせて473路線が敷かれ、総延長は約3000キロメートルに達した。最盛期の1953年には約2400キロメートルが運用されていた。/データを網羅的に把握するため、過去の土木台帳や林道台帳に当たった。東北森林管理局に現存する最古の土木台帳は24年以前に作成されたものと推測される。こうした台帳から路線ごとに、所属営林署や名称、開設延長、廃止延長などを拾い出して表にまとめた。/さらに、それぞれの路線が具体的にどこを走っていたかもできるだけ再現した。旧営林署ごとに台帳から拾った開設年や廃止距離などをまとめ、路線図を5万分の1の地図上に記載していった。
(中略)
幻の下北半島縦貫森林鉄道構想の概要をつかむこともできた。以前から計画の存在は知られていたが、具体的なルートがどこなのか、どの段階で計画が断念されたかなど詳細は分からなかった。/今回、データ整理の過程で、林道台帳の付属図面の中から21年7月に測量された実測図面を見つけた。それによると、現在の青森県むつ市の大畑地区と川内地区を結ぶ路線で、山をトンネルでぶち抜く計画だった。/結果として着工もされずに終わったが、実地踏査され、実測図面まで作成されていたことから、構想というよりは実行直前の段階に入るところだったと推測できる。
(後略)

引用はここまでにしておきますが、実に面白い。特に下線を引いた下北半島縦貫森林鉄道構想が実に興味深いのであります。それにしても、東北森林管理局管内だけで総延長が3000キロメートルなんて凄いなあ。「ななつ星in九州」で注目されているJR九州の路線総延長(2273キロメートル。新幹線を含む)より長いよ。

DPLも、昔々下北半島の森林鉄道の廃線跡(のごく一部)を歩いた経験がありますので、何となく懐かしくもなりました。そう言えば、このときの思い出を、このブログの初期に4回連載で取り上げました(読まれた形跡はあまりないけど・・・)。

長くなるので再掲はしませんが、代わりにリンクを張っておきましょう(クリックして読んでね)。

下北半島青春紀行(その1)
下北半島青春紀行(その2)
下北半島青春紀行(その3)
下北半島青春紀行(その4:完結編)

でも、最後の記事の、さらに最後の3つのパラグラフだけ再掲しようかな。

(ここから再掲)
旅先で出会った人々は,名前も知らずに別れてしまう場合が少なくありません(今回の旅で知り合った人々も,Aさん以外はお名前を存じ上げません).多分,二度と会うことはないでしょうし,万が一の偶然で遭遇したとしても多分気がつかないでしょう(あんなにお世話になった営林署や役場の方々,Aさん父娘,娘さんのご友人の方々のお顔も曖昧なイメージとして頭に残っているだけです).「しらゆき」の車中で出会った名前も知らない女性は,しばらくDPLを感傷的にしましたが,記憶の中の彼女の顔にも霞がかかってしまって今はうまく思い出せません.

ところで,年を重ねてきますと,DPLにも記憶の中でしか会えなくなってしまった人(それも,曖昧なイメージだけになってしまった人が)が増えてきました.死別した人もいますし,連絡がとれなくなってしまった人,或いは今回の旅のように,旅先で一時的に出会った人も,それに該当します.時が経ちますと,これらの人々の顔が否応なく霞んできます(写真が手許にある場合は,時々,その助けを借りて記憶を更新することもありますが).老人は昔のことは良く覚えていると言いますが,DPLが老人になったときに果たしてそんなに昔のことを思い出せるのか自信がありません.

DPLが最も恐れていることは,愛妻が記憶の中だけの人になってしまうことです.このことは想像するだけでも胸が痛くなります.しかし,未来は誰にもわかりません.DPLは,もしそうなったとしても(愛妻がDPLよりも長生きすることを祈っていますが,どちらが先立つにせよ,別れ自体は不可避です),愛妻の顔や彼女との生活が,写真の助けを借りなくとも頭の中で鮮明なイメージを結ぶように,愛妻との一日一日を大切に生きていこうと思っています.

(再掲ここまで)

ところで、最近、「記憶」というものについて考え込むことが多くなりました。まだ、皆さんに披露できるほど詰めているわけではありませんが、そのうち何か書くかも知れません。
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コメント

こんにちは

先日日曜日に おそらく日本でここだけの森林鉄道車両動態保存、遠軽町丸瀬布の林鉄雨宮21号の本年度運用終了式に行ってまいりました
森林鉄道の機関車特有の、あのたまねぎ形の煙突がかわいくって たとえいまは観光用に走っていたとしてもやっぱり見に行ってしまいます 
森林鉄道の歴史とその名残をとどめ、保存し、地域振興と繋げて盛り上げていこうという動きが 丸瀬布では盛んです
大切な我がマチの宝として扱われていて、関係者の方々のご努力にいつも感謝です

Re: タイトルなし

Jamさん、お久しぶりです。

雨宮21号、ネット上の写真でしか見たことがありませんが、良い雰囲気で保存されていますね。
本当に宝物だと思います。
私もいつか行ってみたいです。

> こんにちは
>
> 先日日曜日に おそらく日本でここだけの森林鉄道車両動態保存、遠軽町丸瀬布の林鉄雨宮21号の本年度運用終了式に行ってまいりました
> 森林鉄道の機関車特有の、あのたまねぎ形の煙突がかわいくって たとえいまは観光用に走っていたとしてもやっぱり見に行ってしまいます 
> 森林鉄道の歴史とその名残をとどめ、保存し、地域振興と繋げて盛り上げていこうという動きが 丸瀬布では盛んです
> 大切な我がマチの宝として扱われていて、関係者の方々のご努力にいつも感謝です
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Author:プリティラヴ博士(DPL)
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いまも愛妻に心のトキメキを覚えるハート庵主人・プリティラヴ博士(DPL)が,皆さまに「愛」の御福分けをいたします.愛妻家および愛妻家ファン必読!過去記事の一覧はこっちだよ.
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DPLのプロフィール:愛妻家,甘党男子,散歩家,鉄道青年,活字中毒者,長髪ピンク野郎,英国かぶれ,農学博士,自称経済学者,大学教授(もと経済学部長),馬術部長(残念ながら乗馬経験はありませんが,象にはインドで乗りました)など.主に大阪周辺をチョロチョロしています.

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