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久しぶりに「大仏鉄道」を取り上げよう

久しぶりに「大仏鉄道」を取り上げよう。

と言っても、再訪したわけではなく、4年前の記事の再掲です。それにしても、最近は「大仏鉄道」もすっかり有名になりましたね。

---ここから過去記事再掲---

昨日は,近畿産業考古学会の見学会に参加して来ました.DPLが,近畿産業考古学会の活動に参加するのは今回が初めてです.休日でしたが,愛妻にはお留守番して貰っての参加です.今回の見学会の対象は,今から100年以上前に廃線になった「大仏鉄道」です.

さて,この「大仏鉄道」ですが,関西鉄道(JR関西本線の前身)大仏線として明治31年(1989年)6月に加茂(現在のJR加茂駅)~大仏間が部分開業し,翌年5月に大仏~奈良間を延長しましたが,明治40年(1908年)8月には廃止されています.わずか9年間しか運転されていない"幻の鉄道"です.名古屋方面から奈良(大仏)への観光客輸送を主目的にしていたようです.

途中に25パーミルの急勾配の区間があり,列車の運行に支障をきたすことが多かったこと等が早々に廃止された理由の一つであるようです.それで,結局,現在のJR関西本線の木津を経由するルートに変わってしまったのですね(この辺りの路線変遷史は,関西鉄道の他,大阪鉄道,奈良鉄道など三社が絡み複雑なものがありますので,例えば,今尾恵介『地形図でたどる鉄道史(西日本編)』JTB,2000年等を参照してください).

さて,見学会の話に戻します.13時30分にJR加茂駅に集合し,ここから,「大仏鉄道」の主要な遺構を歩いて巡りました.先輩会員諸氏に色々教えていただきながら,楽しく歩きました.詳しく書きますと長くなりますので,今日は主要なポイントの写真を,以下紹介いたしましょう.

まず,下の写真ですが,これは「観音寺橋台」です.現在のJR関西本線の現役橋台(奥)と並んでいます.

大仏1_convert_20100523120917

100年以上も前の構造物とは思えないほど,綺麗に残っています(関西本線の橋台は同時期に建設されたものですから,こちらの方が現役であること自体驚異ですが).

もう一枚,こちらは「鹿背山橋台」です.これも見事です.

大仏2_convert_20100523120940

どこかで見たことがあると思いましたら,JTBの『鉄道廃線跡を歩く』シリーズの第Ⅱ巻の表紙を飾ったのですね(手前にちらと見える加茂町観光協会による案内板に書いてあります).

写真に写っています小道の先には,関西本線の旧線のトンネル遺構があります.坑口に近づくことは普通の人には困難です(危険なので止めた方が良いでしょう).

下の写真は,廃線跡を転用した道路です.舗装されていますが,鉄道の雰囲気むんむんです.

大仏3_convert_20100523121002

この写真では車は写っていませんが,結構車の通りが多く,拡幅の計画もあるようで,そうなりますと幾つかの貴重な遺構が破壊される恐れがあります.

下の二枚は.廃線跡の道路と立体クロスする道のためのトンネルです.

大仏4_convert_20100523121026

大仏5_convert_20100523121049

鉄道時代からのもので.「梶ヶ谷隧道」と言います.道路拡幅がなされますと,このトンネルは消失してしまう恐れがあります.

下の写真は,「赤橋」と呼ばれる鉄道の橋台を使った道路橋です.前出の「観音寺橋台」や「鹿背山橋台」は石造ですが,赤橋は赤煉瓦製です.

大仏6_convert_20100523121113

「大仏鉄道」を研究し,その歴史的価値をPRすることを目的に設立された団体に「大仏鉄道研究会」があります.尊敬に値するご活動をされています(公式ホームページはこちら).この団体の会報名は『赤橋』です.「大仏鉄道」の一つの象徴なのですね.

これは「松谷トンネル」.「梶ヶ谷隧道」と同じように,鉄道の下を通るトンネルです.

大仏7_convert_20100523121133

このトンネルの前後は廃線跡が拡幅されていますので(と言うか,廃線跡に平行して幅広の道路が建設されています),反対側の坑口は現存しません.要するにトンネルとしての機能が失われていますので,閉鎖されているわけですね.

最後の写真は,旧大仏駅跡に作られた小さな公園です.特に遺構があるわけではありませんが,場所が特定出来るだけでも価値があります.

大仏8_convert_20100523121157

大仏駅跡に辿り着いた時には,18時頃になっていました.良く歩きました(途中,遺構が殆ど残っていない区間は路線バスでワープしましたが).

この後,先述の「大仏鉄道研究会」の会員の方のお宅を表敬訪問し,短時間でしたが,その活動についてお話を伺いました.何度も書きますが,そのご活動には本当に頭が下がります(先ほど紹介しました公式ホームページを是非見て下さい).

冒頭にも書きましたように,今回初めて近畿産業考古学会の活動に参加しましたが,「参加して良かった」と心底思いました.世話役の方々にはとても感謝しています.色々書きたいことが一杯ですが,今日はこれくらいにしましょう.


---再掲ここまで---

ちゃんと、再訪してレポートしなくっちゃねえ。
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いまも愛妻に心のトキメキを覚えるハート庵主人・プリティラヴ博士(DPL)が,皆さまに「愛」の御福分けをいたします.愛妻家および愛妻家ファン必読!過去記事の一覧はこっちだよ.
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DPLのプロフィール:愛妻家,甘党男子,散歩家,鉄道青年,活字中毒者,長髪ピンク野郎,英国かぶれ,農学博士,自称経済学者,大学教授(もと経済学部長),馬術部長(残念ながら乗馬経験はありませんが,象にはインドで乗りました)など.主に大阪周辺をチョロチョロしています.

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