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思い出のサザエさん

ブログを始めた頃の過去記事です。読まれた形跡が殆ど無いので、再掲します。

---ここから過去記事再掲---

DPLが大学の助手に採用されたばかりの頃のことです.まだ愛妻と出会う前の寂しい独身男のDPLは,大学の近所の大衆中華料理屋に一人で食事に行きました.注文した中華丼の大盛りが出てくる間,時間を持て余したDPLは,新聞・雑誌に混じって店の棚にあった一冊の汚い本を何気なく手にしました.それは,姉妹社から出ていた単行本「サザエさん」の初期の一冊でした.

「サザエさん」はテレビアニメの長寿番組として多くの人々に知られていますが,原作は新聞連載の四コマ漫画です(これも周知の事実ですね).最初は福岡の地元紙「夕刊フクニチ」に連載され,その後,舞台を全国紙の「朝日新聞」に移しました.姉妹社版の「サザエさん」は主としてこの新聞連載の四コマ漫画版「サザエさん」を集成したものです(全68巻!).

DPLは,手にした「サザエさん」(第何巻かは記憶にありません)のある頁の背景に描かれている事物に目が釘付けになったのです.そこには,非電気式の冷蔵庫,すなわち,氷屋で購入した氷の塊を箱に入れることで,箱の中のものを冷やすという極めて原始的なシステムによる冷蔵庫が,ごく普通の日常生活で用いられる道具として描かれていました.「これは面白い!」.DPLはこの時,遅ればせながら四コマ漫画版の「サザエさん」の別の楽しみ方を知ったのでした.

四コマ漫画版「サザエさん」の連載は,1946年4月に遡ります.以降,中断もありましたが,1974年2月まで連載は続きます(文庫版第45巻の巻末年譜による).要するに,終戦直後から,高度経済成長期が終焉を迎えた頃までの期間が舞台になっており,この間の一般庶民(マスオさんは大卒サラリーマンですから中流家庭と言った方がよいかも知れませんが)の生活様式の変遷を追うことができるのです.

これは,別にDPLだけでなく多くの人が気付いていたと思います.その後,誰かが同じようなことを書いているのを目にし,我が意を得たりと思った記憶がDPLにはあります.さらに「サザエさん」をテクストに見立て大真面目に文学研究の手法で研究しようとする「サザエさん学」(東京サザエさん学会「磯野家の謎」で一躍有名になりました.この本については,ゆうむはじめ氏の批判がすぐに出版されましたが,学問的遊びと言うものがわからない無粋な批判だなとシラケた記憶があります)も提唱されました.このように,「サザエさん」は,いろいろな意味で我々の知的好奇心を刺激してやまないようです.

DPLは,すぐに「サザエさん」全巻が欲しくなりましたが,全部で68巻もありますし,当時の時点で新刊で全巻を入手するのは不可能であったと記憶します(1冊だけ古本屋でたまたま見つけて購入しました.ぼろぼろなのに結構高かった記憶が).しかし,それからしばらくして,幸運なことに朝日新聞社によって「サザエさん」の文庫化(全45巻)が企画され,1994年の秋頃から月2冊のペースで刊行されることになりました(姉妹社版の全編が収録されているわけではないところが残念ですが).DPLは月1回の刊行日を首を長くして待って即日購入し,結局配本完了時には全45巻が書棚に揃っていました.

正直,「サザエさん」の話自体はそれほど面白いとは思いませんが(ごめんなさい.多分,好みの問題です.ちなみに,DPLの四コマ漫画の好みは相原コージ「コージ苑」,吉田戦車「伝染るんです」などです),話そのものよりもやはりDPLには背景の事物そのものが興味深く,それだけで「サザエさん」全巻を保有する価値があると思います.以後,文庫版「サザエさん」全45巻は,戦後昭和史の副読本としてDPLの座右に鎮座することになりました.今でもDPLの自宅の書斎の一番手に取り易い位置に「サザエさん」は並んでいます.

ところで,これはよく知られていることですが,時が経過し時代が移り変わってもサザエさん一家は殆ど年をとりません(タラちゃんは微妙に加齢しているように見えますが).この「サザエさん」の影響かどうかわかりませんが(あるいは職業上,毎年同じ年格好の学生さんを相手にしているせいかも知れませんが),子供のいないDPLには,余所の家の子供はサザエさん一家の子供達のように年をとらない存在であるような錯覚があります.20年前に子供が小学生だった知人の家には,今でもその子供が小学生のままでいるような気がします.久しぶりに知人の子供に会うと,「あなた誰?あの○○ちゃんは一体どこへ行ってしまった?」と頭がクラクラすることが度々あります(知人の奥様に関しましても,失礼ながら動揺してしまう場合が少なくありません).

ここで,愛妻の話になりますが,実は彼女の容姿は10代の頃からほとんど変化がないのです(DPLは20代からの彼女しか知りませんので写真によります.誇張ではありません).愛妻は,サザエさんのように老け顔(サザエさんが老け顔かどうかは主観の問題ですが)というわけでもなく(老け顔の人は老けません),可憐な乙女顔です.昔の写真を凝視し,現状と比較してみるのですが,肉眼では加齢の跡が殆ど確認できません.愛妻は,未だに見知らぬ人から「お嬢さん」と呼ばれることが頻繁にあり,それはそれで結構なことですが,縁談まで持ち込まれてしまうことも少なくありません.これは夫として喜ぶべきこと(?)なのでしょうね・・・.

今日ご紹介した本
長谷川町子著「サザエさん(文庫版全45巻)」(朝日新聞社,1994年)


---再掲ここまで---

長いなあ~。これじゃ読まれないよね。
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Author:プリティラヴ博士(DPL)
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いまも愛妻に心のトキメキを覚えるハート庵主人・プリティラヴ博士(DPL)が,皆さまに「愛」の御福分けをいたします.愛妻家および愛妻家ファン必読!過去記事の一覧はこっちだよ.
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DPLのプロフィール:愛妻家,甘党男子,散歩家,鉄道青年,活字中毒者,長髪ピンク野郎,英国かぶれ,農学博士,自称経済学者,大学教授(もと経済学部長),馬術部長(残念ながら乗馬経験はありませんが,象にはインドで乗りました)など.主に大阪周辺をチョロチョロしています.

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